
2026年に入り、日本の住宅市場は大きな転換点を迎えています。特に都心部では「普通の会社員には手が届かない」という声も珍しくありません。
こうした状況で初めて家を買うなら、不動産会社の「借りられる額」という言葉を鵜呑みにするのは危険です。今の日本で資産価値を守りつつ、安心して暮らすための予算計画には、これまでとは違う視点が必要です。
「手取り額」を基準に生活のゆとりを確保する
銀行の審査では年収倍率が重視されますが、実際に返済に回すのは「手取り額」です。最近は社会保険料の負担増もあり、額面と手取りの差が広がっています。理想的な返済比率は、管理費や修繕積立金を含めて手取りの30%以下に抑えること。これが、将来の教育費や老後資金を削らずに済む防波堤になります。
また、日本のマンション特有のコストとして「修繕積立金の上昇」は無視できません。新築時は安く設定されていても、数年ごとに段階的に上がっていくケースがほとんどです。この上昇分をあらかじめ予算に組み込んでおかないと、10年後に家計が圧迫されることになります。
中古リノベーションという「資産性」の選択肢
新築の価格があまりに高騰している今、東京周辺では中古マンションを自分好みに作り変える「リノベーション」が主流になっています。資産価値の観点から見ると、築20年前後の物件は価格が安定しており、購入後の大幅な値下がりリスクが低いというメリットがあります。
ただし、中古物件の場合は「見えない予算」に注意が必要です。仲介手数料やローンの事務手数料、さらにはリフォーム費用など、物件価格の10%程度は諸費用として現金で用意しておくのが定石です。ここをローンに組み込みすぎると、将来住み替える際に「残債割れ」を起こすリスクが高まってしまいます。
ライフステージの変化を予算に織り込む
今の予算が完璧でも、5年後の状況は変わっているかもしれません。日本でも転職が当たり前になり、働き方が多様化しています。もし将来的に売却や賃貸に出す可能性があるなら、予算を少し削ってでも「駅徒歩10分以内」や「管理体制が良い物件」といった条件を優先すべきです。
資産性の高い物件を選んでおけば、それは単なる住まいではなく、いざという時の「換金可能な資産」になります。無理なローンを組んで場所を妥協するより、少し狭くても立地の良い場所を選ぶ。そのほうが、将来的な家計の自由度は確実に高まります。














































